話をはぐらかす人の本音とその理由|もう振り回されない!賢い大人の会話術

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話をはぐらかす人の本音とその理由|もう振り回されない!賢い大人の会話術

あなたの周りにいる、話をはぐらかす人に悩んでいませんか?

はぐらかすとはどういう意味か、そして男性や女性に見られる話をはぐらかす心理や、話をすり替える人の特徴が分からず、困っているかもしれません。

特に職場での責任逃れや、恋愛において大事な話をはぐらかす彼氏の態度に、どう接すればいいのか。

この記事では、質問をはぐらかす話をはぐらかす人への対処法や、すり替える人への対策まで、あなたがもう心を消耗しないための具体的な対処法を徹底解説します。

この記事のポイント
  • 話をはぐらかす人の7つの深層心理と、その見極め方
  • 「職場」と「恋愛」で全く異なる、場面別の具体的な対処法
  • 相手を責めずに、本音を引き出すためのコミュニケーション術
  • どうしても話が通じない時の、自分の心を守るための最終手段
目次

なぜ?「話をはぐらかす人」の心理と見極め方

  • まず「はぐらかすとは」その意味を知る
  • 話をはぐらかす7つの心理|男性・女性の傾向
  • 話をすり替える人の特徴と共通点
  • あなたの相手はどのタイプ?見極めるヒント
  • はぐらかしは「防衛」か「戦略」か
  • もしかして自分も?はぐらかされやすい人の癖

まず「はぐらかすとは」その意味を知る

「はぐらかす」という言葉を私たちは日常的に使いますが、その正確な意味を理解しておくことが、問題解決の第一歩となります。

はぐらかすとは、次のような言葉や会話で、その場を巧みに切り抜けようとするコミュニケーション上の行為を指します。

  • 質問や話題の核心に直接答えない
  • 論点をずらす
  • 曖昧な返事をする
  • 別の話題に転換する

重要なのは、これが単なる「おしゃべり」や「話題が豊富」なこととは全く異なるという点です。

話が上手な人は、会話を豊かにするために話題を広げますが、話をはぐらかす人は、自分にとって不都合な話題から「逃げる」ために、意図的に会話の流れを歪めます。

「はぐらかし」の具体例

質問に質問で返す

「結婚のこと、どう考えてる?」→「君はどう考えてるの?」

一般論にすり替える

「このミスの原因は何ですか?」→「まあ、誰にでも失敗はあるからね」

過度な冗談で茶化す

「真面目な話があるんだけど…」→「またまた〜、そんな怖い顔しないでよ!」

あなたが「話が進まない」「本題に入れない」と感じる時、そこには相手による意図的な「はぐらかし」が存在している可能性が高いのです。

この行為の存在をまず認識することが、冷静な対処へのスタートラインとなります。

話をはぐらかす7つの心理|男性・女性の傾向

では、話をはぐらかす人の心の中では、一体何が起きているのでしょうか。

その心理は一つではなく、男性・女性の傾向の違いも踏まえると、主に以下の7つのタイプに分類できます。

相手の言動の裏にある、本当の動機を探ってみましょう。

  1. 責任回避
  2. 対立回避
  3. 本心を知られたくない
  4. 自信がない・答えがない
  5. 相手をコントロールしたい
  6. プライド・照れ隠し
  7. 単なる癖やスタイル

① 責任を負いたくない

自分の発言や判断に、後から責任を追及されることを避けたいという心理です。

特に職場などで明確な答えを出すと、もし失敗した場合に自分のせいにされると考えます。

そのため、あえて曖昧な表現を使い、責任の所在をはっきりさせないようにしています。

② 相手と対立したくない

自分の本音を正直に伝えた結果、相手との意見が衝突したり、場の空気が悪くなったりすることを極端に恐れる心理です。

平和主義であったり、相手に気を遣いすぎたりする性格の人の考えかたです。

波風を立てるくらいなら、とはっきりした物言いを避ける傾向があります。

③ 自分の本心を知られたくない

自分の本当の気持ちや、弱み、考えなどを相手に知られるのが怖い、あるいは恥ずかしいと感じる心理です。

特に恋愛関係において、自分の内面をさらけ出すことは、拒絶されるリスクを伴うとおもってしまってます。

深い話になるほどはぐらかして自分を守ろうとします。

④ 自信がなく、答えを持っていない

質問に対して、その場で的確な答えを思いつかなかったり、自分の中でまだ考えがまとまっていなかったりする状態です。

自信がないため、「分からない」と正直に言えません。

その場を切り抜けるための時間稼ぎとして、無意識に話をそらしてしまいます。

⑤ 会話の主導権を握りたい

あえて情報を小出しにしたり、曖昧な態度をとったりすることで、相手の関心を引きつけ、会話の主導権を自分が握りたいという心理です。

明確な答えを与えないことで、相手を自分のペースに巻き込みたいと思っています。

優位な立場を保とうとする戦略的な意図があります。

⑥ 照れ隠しやプライドが邪魔をする

褒められたり、好意を示されたりした時に、素直に受け止めるのが恥ずかしいという心理です。

喜びや感謝をストレートに表現することを、自分のプライドが許さないと考えています。

冗談を言ったり、そっけない態度をとったりして、照れ隠しをします。

⑦ 深い意味はなく、単なる話し方の癖

これまでの要因とは異なり、特に深い心理的な理由があるわけではなく、単純に断定的な話し方をしない、曖昧な表現を好むといった「話し方の癖」が染み付いている場合です。

その人にとっては、それがごく自然なコミュニケーションスタイルなのです。

こういった心理は、多くの方の場合、一つではなく複数、複雑に絡み合っています。

男性は「責任回避」や「プライド」、女性は「対立回避」や「本心を知られたくない」という傾向が比較的見られやすいです。

ただ、性別で断定せず、個人として見極めることが重要です。

話をすり替える人の特徴と共通点

「話をはぐらかす」と非常によく似た行為に、「話をすり替える」があります。

はぐらかしが「曖昧にする」ニュアンスが強いのに対し、すり替えは、より意図的に、全く別の話題へと論点を強制的に変更する行為です。

この「話をすり替える人」には、いくつかの分かりやすい特徴と共通点があります。

最大の特徴は、自分に都合の悪い話題になると、全く関係のない相手の落ち度や、過去の問題を持ち出してくる点です。

これは、議論で不利になった際に、相手を攻撃することで論点をずらし、自分への批判から目をそむけさせようとする、古典的な論法(論点回避)です。

具体例

あなたが「今月の経費、使いすぎじゃない?」と指摘したとします。

すると相手は、「経費の話?それより、君こそ、先週の報告書、提出が遅れていたじゃないか。そっちの方が問題だろ」と、全く別の話で反撃してきます。

このタイプの人は、自分自身と向き合うことができず、自分の非を認めるのが極端に苦手です。

そのため、問題の所在を常に自分の外側に求め、他者を攻撃することでしか、自分の正当性を保てないのです。

彼らとの会話は、建設的な問題解決ではなく、不毛な責任のなすりつけ合いに終始しがちです。

あなたの相手はどのタイプ?見極めるヒント

話をはぐらかされた時、効果的な対処をするためには、まず「あなたの相手が、どの心理タイプに当てはまるか」を冷静に見極めることが不可欠です。

なぜなら、その動機によって、取るべきアプローチが全く異なるからです。

相手のタイプを見極めるための、いくつかのヒントをご紹介します。

こんな時…どのタイプ?
仕事の判断を求める質問をすると、曖昧な答えしか返ってこない。①責任回避タイプ or ④自信がないタイプの可能性が高い。
「私たちの将来のこと、どう考えてる?」といった大事な話になると、冗談を言ったり、テレビに夢中になったりする。③本心を隠したいタイプ or ⑥照れ隠し・プライドタイプの可能性が高い。
意見が対立しそうになると、急に「まあまあ、人それぞれだからね」と話をまとめてしまう。②対立回避タイプの可能性が高い。
こちらの質問には答えず、逆に質問攻めにしてきたり、こちらの弱みを指摘してきたりする。⑤コントロールタイプの可能性が高い。

もちろん、これらのタイプは複合していることも多いです。

しかし、「この人は、主に『恐怖』から逃げているのか、それとも『優位性』を求めているのか」という大きな方向性を見極めるだけでも、あなたの次の打ち手は、格段に的確なものになるでしょう。

はぐらかしは「防衛」か「戦略」か

前述の7つの心理は、さらに大きな2つのカテゴリーに分類することができます。

それは、その「はぐらかし」が、自分を守るための消極的な「防衛」なのか、それとも相手をコントロールするための積極的な「戦略」なのか、という分類です。

この見極めは、相手との今後の関係性を考える上で、非常に重要になります。

「防衛」からくる、はぐらかし

これは主に、「②対立回避」「③本心を知られたくない」「④自信がない」「⑥照れ隠し」といった心理に起因します。

このタイプの人は、対立や拒絶、あるいは自分の未熟さが露呈することを恐れ、その恐怖から逃れるために、話をはぐらかします。

この場合、行動の根底にあるのは「不安」や「恐怖」であり、悪意は少ないことが多いです。

「戦略」からくる、はぐらかし

こちらは主に、「①責任回避」「⑤コントロール」といった心理に起因します。

このタイプの人は、責任を負わずに済むように、あるいは会話の主導権を握って相手を意のままに動かすために、意図的に話をはぐらかします。

この場合、行動の根底にあるのは「計算」であり、あなたを自分の都合のいいように利用しようという、明確な意図が存在します。

もし、あなたの相手のはぐらかしが、主に「防衛」から来ているのであれば、あなたが安心感を与えることで、関係が改善する可能性があります。

しかし、それが「戦略」であるならば、より毅然とした、自己防衛的な態度が必要になるでしょう。

もしかして自分も?はぐらかされやすい人の癖

「なぜか、自分ばかり話をはぐらかされてしまう…」

もしあなたがそう感じているなら、もしかしたらあなたの話し方にも、「はぐらかされやすい癖」があるのかもしれません。

相手を変えることは難しいですが、自分のコミュニケーションの癖を見直すことは、今日からでも可能です。

話をはぐらかされやすい人には、無意識のうちに、相手に「この人なら、はぐらかしても大丈夫だ」と思わせてしまう、いくつかの共通した傾向があります。

はぐらかされやすい人の話し方の特徴

「なぜか自分ばかり、はぐらかされてしまう…」と感じているなら、原因が相手だけでなく、自分自身の「聞き方」や「質問の仕方」にある可能性も考えられます。

良かれと思っていても、無意識のうちに相手に「逃げ道」を与えてしまう、はぐらかされやすい人の話し方には、主に3つの癖があります。

  • 質問が抽象的すぎる
  • 感情的に相手を追い詰める
  • 一度はぐらかされると、すぐに引き下がってしまう

一つ目は、「質問が抽象的すぎる」ことです。

例えば、恋人に対して「私たちの将来のこと、どう思う?」という質問は、あまりにも漠然としています。

相手は何から話すべきか分からず、考える負担が大きくなります。

なので、「そうだね、ちゃんと考えてるよ」といった曖昧な返事で、はぐらかすことが容易になってしまうのです。

これを「来年までには結婚したいんだけど、あなたはどう考えてる?」と具体的にするだけで、相手は論点をずらしにくくなります。

二つ目は、はぐらかされたことに対して「感情的に相手を追い詰めてしまう」ことです。

「なんで、いつもはっきり言ってくれないの!」と涙ながらに詰め寄るなど、感情的な態度は、特に対立を避けたいタイプの相手をさらに頑なにさせ、心を固く閉ざさせてしまいます。

相手は、あなたをなだめることに必死になり、本題からさらに遠ざかってしまうでしょう

こういった話し方が多いと、普段からはぐらかされることが多くなります。

そして三つ目が、相手が一度話題を変えた時に、「すぐに引き下がってしまう」癖です。

「まあ、いいか…」とあっさり諦めてしまうあなたの態度は、相手に「この人は、本気で答えを求めているわけではないな」「少しごまかせば、諦めてくれる」と学習させてしまいます。

結果的に、はぐらかしの行動を、あなたが無意識のうちに強化してしまっているのです。

相手を責める前に、まず自分自身の「聞き方」や「質問の仕方」に、改善の余地がないかを、一度冷静に振り返ってみる。

その自己分析が、膠着した状況を打破する、意外な突破口になるかもしれません。

話をはぐらかす人へのタイプ別・場面別 完全対処法

  • 【タイプ別】はぐらかす人への7つの対処法
  • 職場での上手な接し方
  • 恋愛での向き合い方
  • 大事な話をはぐらかす彼氏への最終手段
  • 質問をすり替える人への最終対処法
  • 「メタ認知」で自分の感情を客観視する
  • 「リフレーム」でイライラを力に変える
  • 「はぐらかし」も一つの答え。深追いしない勇気
  • まとめ:話をはぐらかす人に振り回されない

【タイプ別】はぐらかす人への7つの対処法

話をはぐらかす相手の心理タイプを見極めたら、次はそのタイプに応じた、最も効果的な対処法を実践しましょう。

相手の心理的な動機に合わせたアプローチをすることで、無駄な衝突を避け、あなたの望む結果を得られる可能性が高まります。

  1. 責任回避タイプへは…「責任の切り離し」
  2. 対立回避タイプへは…「安全性の提供」
  3. 本心を隠したいタイプへは…「時間という信頼」
  4. 自信がないタイプへは…「思考時間の提供」
  5. コントロールタイプへは…「スルーと別ルート確保」
  6. 照れ隠し・プライドタイプへは…「ユーモアで和らげる」
  7. 単なる癖・スタイルタイプへは…「具体化と要約」

① 【責任回避タイプへ】「責任は私が持つ」と宣言する

このタイプの人は、「もし自分の意見で失敗したら、責められるかもしれない」という恐怖から、明確な判断を避けようとします。

彼らに本音を引き出すための鍵は、その心理的な安全地帯を作り出し、「あなたに責任は及ばない」と明確に伝えてあげることです。

具体例

職場で「A案とB案、どちらが良いと思いますか?」と意見を求める際、ただ質問するのではなく、次の一言を付け加えます。

「最終的な決定と、その結果に対する責任は、全て私が持ちます。ですので、〇〇さんの率直な意見を、あくまで参考として聞かせてもらえませんか?」

これにより、相手は「評価される場」ではなく「安全な意見交換の場」だと認識し、プレッシャーなく自分の考えを話しやすくなります。

② 【対立回避タイプへ】「何を言っても大丈夫」という安全な場を作る

このタイプの人は、異なる意見を言うことが「争い」や「人間関係の悪化」に直結すると考えています。

彼らの口を開かせるには、「意見の違いは、関係の対立ではない」という、健全なルールをその場で示してあげることが非常に有効です。

具体例

会議や話し合いの冒頭で、次のように宣言します。

「今日は色々な視点が欲しいので、どんな意見でも大歓迎です。私と違う意見であればあるほど、新しい発見に繋がるので、ぜひ遠慮なく教えてください」

そして、相手が少しでも意見を言ってくれた際には、たとえ内容に同意できなくても、「なるほど、そういう考え方もありますね。ありがとうございます」と、まずその「発言した勇気」を肯定してあげましょう。

これにより、相手は「ここでは、本音を言っても大丈夫なんだ」と安心できます。

③ 【本心を隠したいタイプへ】答えを急かさず、信頼を育てる

恋愛関係などで見られるこのタイプは、自分の本心というデリケートな部分を見せることに、強い恐怖や恥ずかしさを感じています。

彼らの心の扉を、無理やりこじ開けようとするのは逆効果です。

必要なのは、答えを急かさず、「いつでも話せる準備がある」という姿勢を示し続けることで、時間をかけて信頼関係を育てることです。

具体例

将来の話をはぐらかされた時、「なんで答えてくれないの!」と詰め寄るのではなく、次のように伝えます。

「そっか。今は話すのが難しいんだね。分かったよ。でも、もし気持ちが固まったり、話したくなったりした時は、いつでも聞きたいと思ってるから、そのことだけ覚えておいてくれると嬉しいな」

これにより、プレッシャーを与えることなく、あなたが真剣に関係を考えている誠実さと、相手を受け入れる包容力の両方を示すことができます。

④ 【自信がないタイプへ】考えるための「時間」をプレゼントする

このタイプの人は、悪意ではぐらかしているのではなく、単純に「良い答えが思いつかない」「考えがまとまっていない」だけです。

ここで即答を求めると、相手はパニックになり、さらに意味不明な返答をしてしまう悪循環に陥ります。

有効なのは、考えるための「時間的猶予」を、思いやりを持って与えてあげることです。

具体例

後輩に意見を求めて、相手が口ごもってしまった場合、明確な期限と共に考える時間を与えます。

「うーん、難しい質問だったかな。ごめんごめん。じゃあ、今すぐじゃなくて大丈夫だから、今日の夕方までにでも、〇〇さんの考えを少し聞かせてもらえるかな?」

これは、相手の思考プロセスを尊重する姿勢をアピールします。

同時に、「あなたからの意見を、私はちゃんと待っていますよ」という期待を伝える、優れた育成方法でもあります。

⑤ 【コントロールタイプへ】深追いせず、別のルートで確認する

このタイプの人は、情報をあえて曖昧にすることで、会話の主導権を握ろうとしています。

彼らとの口頭での不毛な議論を続けるのは、相手の思うツボです。

したがって、口頭での深追いはせず、別の形で「言質(げんち)」を取るという、冷静な対応が求められます。

具体例

上司に口頭で指示を仰いでも、曖昧な答えしか返ってこなかった場合。

その場で何度も問い詰めるのはやめ、打ち合わせが終わった後に、メールやチャットで、テキストで記録に残る形で確認します。

「本日の打ち合わせの件ですが、念のため確認させてください。今後のAプロジェクトの方針は、『〇〇という方向で進める』という認識で相違ないでしょうか」

これにより、相手は曖昧な態度を続けられなくなり、明確な意思表示をせざるを得なくなります。

⑥ 【照れ隠し・プライドタイプへ】ユーモアで、そっと心の鎧を外す

褒められたり、好意を寄せられたりした時に、恥ずかしさやプライドが邪魔をして、ついそっけない態度をとったり、冗談でごまかしたりするタイプです。

ここで真面目に「どうして素直に受け取ってくれないの?」と問いただすのは、相手をさらに頑なにさせるだけです。

冗談のようなユーモアを交えながら、安心感を与えます。

具体例

仕事の成果を褒めたのに、「いやいや、全然大したことないですよ」と謙遜を通り越して否定してきた場合。

「またまた〜、そんなに照れなくてもいいじゃないですか(笑)。でも、本当に助かりましたよ、ありがとうございます」

と、相手の照れをユーモアで優しく指摘しつつ、こちらの感謝の気持ちは、改めて真剣に伝えます。

これにより、相手のプライドを傷つけることなく、こちらの本心を届けることができます。

⑦ 【単なる癖・スタイルタイプへ】こちらで「具体化」してあげる

このタイプの人は、深い意味なく、ただ曖昧な話し方が習慣になっているだけです。

彼らに明確さを求めても、なかなか変わりません。

そこで有効なのが、会話の交通整理を、こちらが担ってあげるというアプローチです。

具体例

相手が「次のイベント、まあ、なんかいい感じにできればいいよね」と、いつものように漠然としたことを言ったとします。

ここで「『いい感じ』って、どういう感じですか?」と問い詰めと、関係がギクシャクしてしまいます。

「なるほどですね。『いい感じ』というのは、例えばですが、『参加者同士がもっと交流できるような企画を入れる』という方向性で合っていますか?」

と、こちらで具体的な選択肢を提示し、相手にYES/NOで答えてもらう形に持ち込みます。

これにより、相手に負担をかけることなく、会話を建設的な方向へと導くことができます。

このように、相手の「なぜ」に合わせて、こちらの「どうする」を変えること。

それが、話をはぐらかす人への、最も賢明なコミュニケーション戦略です。

職場での上手な接し方

職場で話をはぐらかす人に遭遇した場合、その対処はあなたの業務効率やキャリアに直結するため、より戦略的な接し方が求められます。

職場における「はぐらかし」の多くは、「責任回避」や「リスク回避」が動機です。

したがって、対処法のゴールは、曖昧さを排除し、責任の所在を明確にする仕組みを作ることにあります。

最も基本的なのが、「確認」と「記録」の徹底です。

口頭での指示や議論がはぐらかされた場合は、必ず会議の後で、メールやチャットを使って、

「先ほどの会議の件ですが、最終的に『A案で進める』というご認識で、よろしいでしょうか?」

と、テキストで確認を取りましょう。

これにより、相手は「言った・言わない」という逃げ道を防がれ、明確な意思表示をせざるを得なくなります。

これは、議事録を作成し、関係者全員に共有することでも、同様の効果が得られます。

また、重要な判断を仰ぐ際は、抽象的な問いかけではなく、YESかNOかでしか答えられない、具体的な選択肢を提示することも有効です。

「この件、どうしましょうか?」ではなく、「A案とB案がありますが、どちらに決定しますか?」と、クローズド・クエスチョンで答えを迫るのです。

職場でのコミュニケーションは、仲良しクラブではありません。

なあなあの関係を許さず、常に明確さと記録を意識することが、あなた自身と、チーム全体を不要なトラブルから守ることに繋がるのです。

恋愛での向き合い方

恋愛や夫婦関係といった、親密な間柄で話をはぐらかされるのは、特につらく、寂しいものです。

なぜなら、そこには仕事のような明確な利害関係ではなく、「もっと深く繋がりたい」「本音で向き合ってほしい」という、強い感情的な欲求があるからです。

恋愛における「はぐらかし」の多くは、「本音を出すのが怖い」「相手を傷つけたくない」「自分の気持ちに確信が持てない」といった、繊細な不安や恐れが原因です。

したがって、職場で有効な「答えを迫る」ようなアプローチは、逆効果になることがほとんどです。

ここでのゴールは、相手を問い詰めることではありません。

相手が安心して本音を話せる「安全な空間」を作り、信頼関係を深めることです。

恋愛でのはぐらかしへの向き合い方は3つです。

  • 無理に詰め寄らない
  • 安心感を与える言葉をかける
  • 日頃の信頼関係を深める

無理に問い詰めない勇気:「今は話したくない」を尊重する

相手が話をはぐらかした時、私たちは不安から「なんで、ちゃんと答えてくれないの!」と、つい感情的に相手を問い詰めてしまいがちです。

しかし、この行動は、相手(特に対立を避けたいタイプ)の心を、さらに固く閉ざさせてしまう最悪の一手です。

ここで求められるのは、相手の「はぐらかし」を、「今は話したくない」という、無言の意思表示として尊重し、一度潔く引き下がる勇気です。

具体例

あなたが「私たちの将来のこと、どう考えてる?」と聞いた際に、彼氏が「うーん、そうだね…それより、今日の晩ごはん何にする?」と話題を変えたとします。

この時、「またそうやって逃げる!」と責めるのは、関係を悪化させます。

「そっか、ごめんね。今はその話をするタイミングじゃなかったんだね。分かった、晩ごはんのこと考えようか」

と、相手のペースに一度合わせてあげるのです。

この余裕ある態度は、あなたへの安心感を育み、「この人なら、いつか話しても大丈夫かもしれない」と、相手が心を開くきっかけになります。

プレッシャーを解放する「魔法の言葉」~安心感を与える言葉をかける

相手が本音を話せない大きな理由は、「本当のことを言ったら、相手を傷つけるかもしれない、がっかりさせるかもしれない」という恐怖心です。

その恐怖を和らげ、相手が安心して本音を話せる「安全な空間」を作るために、プレッシャーを解放する「魔法の言葉」をかけてあげましょう。

具体例

大事な話をする前に、以下のような言葉を、優しい口調で伝えてみてください。

  • 急いで答えを出さなくても大丈夫だからね。あなたのペースで、正直な気持ちを聞かせてくれたら嬉しいな」
  • 「これはあなたを責めたいわけじゃなくて、ただ二人のこれからのために、前向きな話を一緒にしたいだけなんだ」
  • 「もし、言いにくいことがあるなら、それもちゃんと受け止める覚悟はできているから、安心してね」

これらの言葉は、相手の肩の力を抜き、「この人は、自分の敵ではなく、味方なのだ」と感じさせてくれます。

これは、相手の言い訳を許すことではありません。

むしろ、「どんなあなたでも受け止める」という、あなたの覚悟と愛情を示す、非常に重要なコミュニケーションです。

「本音」が育つ土壌を作る、日々の小さな積み重ね

結婚や将来といった、人生に関わるような大事な話は、いきなり切り出して、すぐに本音が聞けるものではありません。

それは、日頃からの二人の関係性という「土壌」の上に、初めて咲く「花」のようなものです。

もし、普段からお互いの話をろくに聞かなかったり、相手を否定してばかりいたりするような、乾燥しきった土壌であれば、どんなに水をやろうとしても(=大事な話をしようとしても)、本音という名の花が咲くことはありません。

日頃から、相手との信頼関係を地道に深めていくことこそが、遠回りのようで、実は本音を引き出すための、最も確実な方法なのです。

具体例

大事な話とは全く関係のない、相手の趣味の話や、仕事の愚痴などを、評価や判断をせずに、ただ「そうなんだね」と興味を持って聞く。

相手の小さな成功を、自分のことのように喜ぶ。日常の何気ない会話の中で、「あなたの一番の味方だよ」というメッセージを、行動で示し続ける。

この信頼という名の栄養が十分に土壌に行き渡った時、あなたは何も言わなくても、相手の方から、自然と本音を語り始めてくれるでしょう。

焦らず、急かさず、しかし「私は、いつでもあなたの本音を聞く準備ができている」という、温かいメッセージを送り続けること。

それが、恋愛における「はぐらかし」への、最も誠実で、効果的な向き合い方です。

大事な話をはぐらかす彼氏への最終手段

結婚や将来のことなど、二人の関係にとって大事な話を、いつもはぐらかす彼氏。

安心感を与え、時間をかけても、一向に向き合ってくれない…。

そんな時、あなたの心は不安と不満でいっぱいになってしまうでしょう。

このまま関係を続けても良いのか、と悩んだ時に試すべき、最終手段があります。

それは、「期限」を設けて、あなた自身の決意を伝えることです。

これは、相手を脅したり、最後通牒を突きつけたりするのとは違います。

むしろ、あなた自身の人生に対する、誠実な態度の表れです。

あなたは、いつまでも曖昧な関係の中で、自分の貴重な時間を無駄にすることはできないのです。

具体例

感情的にならず、冷静に、しかし真剣な態度で、次のように伝えます。

「私は、あなたとの将来を真剣に考えています。だからこそ、結婚について、あなたの今の正直な気持ちが知りたいです。もし、まだ考えがまとまらないのなら、それでも構いません。でも、私自身の人生のためにも、例えば、次の私の誕生日までには、一度、二人でしっかり向き合って、今後のことを話し合いたいと思っています。それまで、ゆっくり考えてもらえませんか?」

この伝え方のポイントは、相手を責めるのではなく、主語を「私」にして、自分の希望と、そのための「期限」を明確に提示することです。

これにより、ボールは明確に彼に渡されます。

その期限までに彼が誠実に向き合ってくれるのか、それとも、それでもはぐらかし続けるのか。

その彼の「行動」こそが、あなたとの関係に対する、彼の本当の答えなのです。

質問をすり替える人への最終対処法

話をはぐらかすだけでなく、あなたの質問に対して、こちらの落ち度を指摘したり、全く別の話題を持ち出したりして、巧みに話をすり替える人。

話をすり替える人への対処法は、さらに高度なコミュニケーションスキルが求められます。

なぜなら、彼らは無意識ではなく、意図的に議論の主導権を握ろうとしている可能性が高いからです。

このような相手への最終対処法は、「議論のルール」をその場で設定し、本題から逸れることを許さない、という毅然とした態度です。

たとえば、あなたが「このプロジェクトの遅延の原因について、ご説明いただけますか?」と質問したとします。

相手が、「原因の前に、君の先週の報告書の書き方だが…」と、話をすり替えようとしてきたら、そこでこう切り返します。

「〇〇さん、ありがとうございます。報告書の件は、この後、別途お時間をいただけますでしょうか。大変恐縮ですが、この会議の議題は『プロジェクトの遅延原因の特定』ですので、まずは、その点について、ご意見を伺えますか?」

この対応のポイントは、

  1. 相手のすり替えを、一度は「ありがとうございます」と受け止める。
  2. しかし、その話題は「後の議題」であると、明確に分離する。
  3. そして、現在の「本来の議題」に、冷静に、しかし断固として、議論を引き戻す。

という3ステップです。

これを繰り返すことで、相手は「この人には、論点のすり替えは通用しない」と学習します。

感情的に反論するのではなく、会議の進行役(ファシリテーター)に徹することで、あなたは冷静さを保ったまま、議論の主導権を取り戻すことができるのです。

「メタ認知」で自分の感情を客観視する

話をはぐらかされた時、私たちの心には「イライラ」「モヤモヤ」「不安」といった、ネガティブな感情が渦巻きます。

この感情の渦に飲み込まれてしまうと、冷静な判断ができなくなり、相手に対して攻撃的な態度をとってしまうなど、事態をさらに悪化させかねません。

この感情の渦から抜け出すために非常に有効なのが、「メタ認知」という能力を使って、自分の感情を客観視することです。

メタ認知とは、「認知を認知する」、つまり、自分が今何を考え、何を感じているかを、もう一人の自分が、少し離れた場所から冷静に観察する能力のことです

相手に話をはぐらかされて、イラッとした瞬間、このメタ認知のスイッチをオンにしてみましょう。

そして、心の中で、自分自身を実況中継するのです。

「ああ、今、自分は『大事な話から逃げられた』と感じて、心臓が少しドキドキしているな。これは『怒り』と『不安』の感情だ。相手を責めたい衝動に駆られているが、ここで感情的になれば、相手はさらに心を閉ざすだろう。よし、一度、深呼吸して、冷静になろう」

このように、自分自身の感情を、まるで他人事のように客観的に分析します。

あなたは感情の当事者から、冷静な分析者へと、意識的に立ち位置を変えることができます。

感情に飲み込まれるのではなく、感情を「観察」の対象とする。

この視点を持つだけで、あなたは感情の波を乗りこなし、次に取るべき最も合理的な行動を選択できるようになるのです。

「リフレーム」でイライラを力に変える

話をはぐらかされて感じる「イライラ」は、非常に消耗する感情です。

しかし、このネガティブなエネルギーを、あなたの成長の糧となるポジティブな力に変える思考の技術があります。

それが、「リフレーム(Reframing)」です。

リフレームとは、ある出来事の枠組み(フレーム)を意識的に変え、その意味を全く異なるものに捉え直す、という心理学的なアプローチです

あなたは今、「話をはぐらかされた」という出来事を、「私を軽んじている、不誠実な行為だ」という、ネガティブなフレームで見ています。

このフレームを、全く新しいものに、意図的に取り替えてみましょう。

元のフレーム(ネガティブな解釈)リフレーム後の解釈(ポジティブな解釈)
大事な話から逃げるなんて、ずるい!この人は、それだけ繊細で、傷つきやすい心を持っているのかもしれない。
答えをはっきりさせないなんて、無責任だ!私の質問は、相手が即答できないほど、深く、そして重要な問いだったのだ。
この人との会話は、いつもストレスだ!この人は、私のコミュニケーション能力を鍛えるための、最高のトレーニング相手だ。

このように、相手の行動を「あなたへの攻撃」と捉えるのではなく、「相手の弱さの表れ」あるいは「あなたの成長の機会」と捉え直すのです。

この視点の転換は、あなたのイライラを、相手への理解や、自分自身の成長意欲へと、見事に昇華させてくれます。

「はぐらかし」も一つの答え。深追いしない勇気

あらゆる対処法を試し、誠実に向き合おうとしても、相手が頑なにはぐらかし続ける…。

そんな時、私たちは「自分の努力が足りないのか」と、さらに相手を追い詰めてしまいがちです。

しかし、ここで最も大切なのは、「はぐらかし」という態度もまた、相手が示した、一つの明確な「答え」であると、潔く受け入れることです。

その答えとは、

「今は、その話をしたくありません」
「あなたには、私の本音を話すつもりはありません」

という、沈黙の意思表示です。

私たちは、つい言葉による明確な「YES/NO」だけを答えだと考えがちです。

しかし、コミュニケーションは、言葉だけで成り立つものではありません。

相手の「話さない」という行動そのものが、雄弁にその人の意志を物語っているのです。

その意思表示を無視して、さらに答えを深追いすることは、相手の心の扉を無理やりこじ開けようとする、暴力的な行為になりかねません。

それは、あなたの望む、信頼に基づいた関係構築からは、最も遠いアプローチです。

相手の「話さない」という選択を、一人の人間として尊重し、「分かりました。今は、この話はやめておきましょう」と、深追いしない勇気を持つこと。

それが、あなたの尊厳を守り、不毛な消耗戦から抜け出すための、最も成熟した大人の選択なのです。

まとめ:話をはぐらかす人に振り回されない!

この記事では、「話をはぐらかす人」に悩むあなたのために、その多様な心理的背景から、場面別の具体的な対処法までを徹底解説してきました。

「話をはぐらかす人」に悩まないための鍵は、相手を変えようとすることではありません。

それは、相手の心理を理解した上で、あなた自身が、その場に最もふさわしい「賢い選択」をできるようになることなのです。

最後に、あなたが明日から、彼らの言動に振り回されず、自分軸でいられるための、最も重要なポイントをまとめます。

  • はぐらかすとは、自分に不都合な話題から逃げるための行為
  • その心理は「防衛反応」か「戦略的意図」に大別される
  • 男性は責任回避、女性は対立回避ではぐらかす傾向がある
  • 話をすり替える人は、自分の非を認められない特徴を持つ
  • まず相手が7つのどのタイプかを見極めることが対処法の第一歩
  • 職場では、記録と確認を徹底し、曖昧さを排除する仕組みで対応する
  • 恋愛では、答えを急かさず、相手が本音を話せる安全な空間を作ることが重要
  • 大事な話をはぐらかす彼氏には、期限を設けて自分の決意を伝える最終手段も
  • 質問をすり替える人には、冷静に本題へと議論を引き戻す
  • メタ認知で自分のイライラを客観視し、感情の渦に飲み込まれない
  • リフレームで「はぐらかされた」という事実を「学びの機会」と捉え直す
  • あなた自身の質問の仕方が、相手のはぐらかしを誘発している可能性も
  • 「はぐらかし」も一つの答えと受け止め、深追いしない勇気を持つ
  • 相手の課題と自分の課題を切り離し、相手の感情に責任を持たない
  • あなたは、相手の曖E6昧さに、これ以上付き合う必要はない

もし深刻な悩みを抱えていたり、心身に不調を感じたりしている場合は、一人で抱え込まず、必ず専門のカウンセラーや公的な相談窓口(いのちの電話など)にご相談ください。

こころの耳

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この記事を書いた人

運営者:365inside編集長 tommy

「もう、会社に行くのがつらい…」
「どうして、あの人は私のことをわかってくれないんだろう…」

私自身も、これまで数え切れないほど、そんな風に感じてきました。

40年間、様々な方の仕事の悩みを見つめてきて気づいたのは、役職や年齢が違っても、みんな驚くほど同じことで悩み、傷ついている、ということでした。

このブログでは、数千人の悩みを見つめた経験と心理学の知識(こころ検定2級)をヒントに、私自身が実際に試して効果があった方法だけでなく、「これはダメだった…」という盛大な失敗談も、正直にお話ししていきます。

完璧な正解はありません。

でも、あなたの心が少しでも軽くなるような、そんな「お守り」のような言葉を届けられたら、これほど嬉しいことはありません。

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