「あなたは優しすぎる」
そう言われると、褒められてるように思われますが、実は逆です。
この記事では、「優しすぎる」と言われたらどうすれば良いのか、詳しく解説します。
「優しすぎる人」の本当の意味は、「人から優しいと見られたい人」です。
自己肯定感が低く自己中心的で承認欲求が高い人に見られがちな特徴で、毎日の暮らしの中でちょっと苦労してる人に多いです。
そんな優しすぎる人は一見すると魅力的で誰からも愛されるように思われがちですが、「めんどくさい」「都合が良い」などの声を耳にすることもあります。
そんな優しい人の末路や、なぜ「嫌われる」と思われるのかを深掘りして、優しすぎる人の特徴や欠点、そうなってしまった原因を過去や育ちに求めます。
また、「優しすぎると言われたら、どうすればいい?」という悩みへの具体的なアプローチも解説します。
優しすぎる人から優しい人、さらに思いやりのある人に変われる方法を紹介します。
- 優しすぎる人が抱える性格や行動の特徴
- 優しすぎる原因は家庭環境や過去の影響
- 優しさが過剰になることでたどる末路
- 優しすぎる性格を変える具体的な方法
優しすぎる人は育ちが原因?なぜ優しくなったの?
- 優しすぎる人の特徴10コ
- 優しすぎる性格の原因は過去の厳しい家庭環境にあった?
- 過剰な保護と過干渉で「良い子」の呪縛が!
- 感情表現の否定が優しすぎる仮面をつくる
- 優しすぎる性格が生まれるのは家庭環境だけではない!
- 「優しい」と「思いやり」は違う
優しすぎる人の特徴10コ
優しすぎる人とは、一体どのような人を指すのでしょうか?
次の10項目が、一般的な優しすぎる人の特徴です。
- 基本的に誘いを断らない
- 人によく騙される
- お願いされると、つい引き受けてしまう
- 依頼を断って嫌われたくない
- 友達と違う意見を言えない
- 他人が怒られていても自分が怒られてると感じる
- 自分に対する評価が低すぎる
- 怒らない、キレない、いつも笑顔
- 自分のことは後回しにしがち
- 親友や恋人に本音をあまり言わない
半分以上、身に覚えがあったら、注意が必要です。
一般的には、性格は育ってきた環境が影響すると言われていますが、なぜ「優しすぎる人」になってしまったのかを解説していきます。
優しすぎる性格の原因は過去の厳しい家庭環境にあった?
厳しい家庭環境で育つと、他人を優先しがちな「優しすぎる性格」が形成される可能性が高くなります。
家庭内での過剰な期待や厳格なルールが、その性格の基盤になるからです。
厳しい家庭環境では、子供は親や大人の期待に応えなければならない場面が多くなります。
「いい子でいなさい」「親の言うことを聞きなさい」といったルールが当たり前のように求められ、子供は自己表現よりも周囲に合わせることを優先する習慣を身に着けます。
このような環境下では、他者からの評価や承認を得るために自分を押し殺すことが繰り返され、それが成長とともに強化されるのです。
また、子供時代に親から十分に認められなかった場合、承認欲求が高まり、「他人に尽くすことで認められたい」という行動パターンが定着します。
このような背景を持つ人は、自分の感情や意見を表現することに罪悪感を覚え、他人を優先する「優しすぎる」性格になりやすいのです。
例えば、幼少期に厳しい躾を受けた子供が、「失敗をしてはいけない」「親をがっかりさせてはいけない」というプレッシャーを感じ続けるとします。
その子供は、大人になったときにも同様の考えを持ち続ける傾向があります。
結果として、周囲の期待に応えることを優先し、自分の意見を言えないまま人間関係を築いてしまいます。
そして、無意識のうちに自己犠牲的な行動を取り続け、精神的な疲れを抱えることが少なくありません。
厳しい家庭環境で育った人が「優しすぎる性格」になりやすいのは、幼少期の経験によるものが多いです。
他人の期待に応えることを最優先にしてきた結果、自分を犠牲にしても周囲に尽くしてしまう習慣が身についてしまうのです。
過剰な保護と過干渉で「良い子」の呪縛が!
過剰な保護や過干渉の中で育つと、子供は「良い子でいなければならない」という呪縛に囚われやすくなります。
これが、後に「優しすぎる」性格として表れることが多いのです。
過剰な保護や干渉をする親は、子供が困難や失敗を経験することを避けようとします。
しかし、その結果、子供は自分で考えたり、自立して行動する機会を失います。
代わりに、親の期待に応えることで「認められる」「愛される」と信じるようになります。
これが「良い子」でいることへの強いプレッシャーとなり、自己主張を抑えて他人を優先する行動につながるのです。
さらに、親の過干渉は子供に「自分の感情や考えは重要ではない」というメッセージを送ることがあります。
自分の意見を持つことが不安や罪悪感を引き起こし、結果的に周囲に合わせることが当たり前になるのです。
この過程で、「自分よりも他人を優先する」性格が形成されやすくなります。
例えば、毎日「何を着るか」や「友達とどのように遊ぶか」まで親が指示する家庭では、子供は自分の意思を持つことを難しく感じます。
親が「それはしちゃダメ」「これを選んだ方がいい」と過剰に介入することで、子供は自ら選択する経験を積めません。
大人になった後も、他人の意見を優先し、自分の感情を抑え込む癖がついてしまうのです。
また、親が「良い子ね」と褒めるタイミングが、「親の言うことに従ったとき」に偏っている場合、子供は「親の期待に応えることが愛される条件」と信じるようになります。
こうして、周囲の期待に応えすぎて疲れる性格が形づくられるのです。
過剰な保護や干渉によって「良い子」でいることを強いられると、子供は他人に尽くしすぎる性格を持つようになります。
自分の意見や感情を抑え、周囲に合わせることが習慣化してしまうのです。
この呪縛から解放されるためには、「良い子でなくてもいい」という認識を持ち、少しずつ自己表現を練習することが大切です。
感情表現の否定が優しすぎる仮面をつくる
感情表現を否定されながら育つと、本来の自分を押し殺し、周囲に合わせる「優しすぎる仮面」をかぶるようになります。
子供時代に感情を否定される環境にいると、感情を表に出すことが「悪いこと」として認識されます。
「泣くのは恥ずかしい」「怒ってはいけない」「笑いすぎると調子に乗っていると思われる」といったルールが暗黙のうちに押し付けられ、子供は自分の感情を表現することに抵抗を覚えるようになります。
このような経験を重ねることで、自分の感情よりも他人の感情を優先することが習慣化します。
周囲に受け入れられるためには「穏やかで優しい人」でいるべきだと思い込み、その仮面をかぶり続けるのです。
しかし、この仮面の下には、押し込められた怒りや悲しみが蓄積されていきます。
例えば、親から「泣かないで、強くなりなさい」「怒ったらみんなに嫌われるよ」と言われて育った子供は、感情を抑える方法を学びます。
学校や友達の間でも同じような扱いを受けると、次第に「どんな状況でも笑顔でいるべき」と考えるようになります。
大人になった後も、「怒りや悲しみを表現するのは恥ずかしい」と思い、自分の感情を内に秘めたまま他人に尽くす行動を続けます。
この結果、周囲からは「優しすぎる人」と見られる一方で、本人は心に負担を抱え、ストレスをため込むことになります。
感情表現を否定されると、自分の感情を隠し、他人に合わせることで自分を保つ方法を学びます。
この「優しすぎる仮面」は、周囲からは良い人に見られる反面、本人の心を傷つける原因となります。
この仮面を外すためには、自分の感情を受け入れ、少しずつ表現する練習が必要です。それが、本当の自分を取り戻す第一歩です。
優しすぎる性格が生まれるのは家庭環境だけではない!
優しすぎる性格が生まれるのは、生まれ育った家庭環境だけではありません。
普通の家庭で育った子どもも、成長過程での外部からの環境や経験にも大きく影響されます。
例えば、友達や学校の先生から、いじめみたいなことや強圧的な指導を受けたり、人格や存在、経験の否定を経験をすると、同じような性格になりがちです。
というのは、周囲との関係性を円滑にするための「生存戦略」として他人に優しく、というか、生きていくために自分の意志を曲げて周囲に合わせてしまうんです。
そういった感情を抑えたり集団に埋没する行動を取ることで、安心感が重なっていくと、この傾向が強まります。
逆に、普通の人には優しすぎるのに、見えないところで弱者に対し横柄な態度を取ったり、強圧的な支配をする性格になってしまう人もいます。
優しすぎる性格は、持って生まれた気質や家庭環境だけではなく、成長過程での環境や経験が影響しています。
周囲の人間関係などの後天的な要因が、大きな役割を果たしているのです。
「優しい」と「思いやり」は違う
実は、「優しい」と「思いやり」は似ているようで、違います。
優しさは、他人に対して親切で穏やかに接する性格を指します。
相手に接する態度や言葉遣いなどで、どちらかというと受動的なものです。
一方で、思いやりは相手を深く理解する気持ちや心で、相手にとって最適な支援や対応をします。
相手を気遣い、何が足りないか、何をしてもらいたいのか想像して、相手がしてもらいたいと思ってることを先回りして、それをやってあげます。
つまり、優しさと違ってかなり能動的なものです。なので、優しい人が必ずしも思いやりのある人とは限りません。
優しすぎる人は、一歩間違えると、相手の期待に応えようと過剰に行動しがちです。
いわゆる優しさの押し売りとか、小さな親切大きなお世話的なものです。
その裏には、その行動が相手にとって本当に必要かどうかを考えていないという決定的な違いがあります。
子供が何かで困ったとき、「優しさ」はすぐに助けてあげることで、「思いやり」は、子供自身がどうやって解決するかを考えさせる時間を与えることです。
例えば、算数の問題がわからない時に、すぐに答えを教えるのは「優しさ」で、ヒントを出したりいっしょに悩んで子ども自身の手でやらせるのが「思いやり」です。
前者は一見すると優しそうに見えますが、相手(子ども)のことを何も考えていません。相手(子ども)から「優しい」と思われたいので、すぐに答えを教えているだけなんです。
それに対して後者は、相手(子ども)から「うざい」「面倒くさい」と思われても、相手(子ども)のためを思って行動しています。
そうした視点から見ると、「優しさ」は自己中心的、「思いやり」は利他的(他者の利得を尊重する)と言えます。
本当に思いやりのある行動を目指すためには、相手の気持ちを察する力や姿勢が不可欠です。
この違いを理解することで、優しさを思いやりに変える第一歩を踏み出せます。
優しすぎる人の育ち方~バランスの取れた優しさの保ち方
「優しい」はとても良い性格ですが、「優しすぎる」人はバランスを取っていったほうが良いです。
この章では、「優しすぎる」を「優しい」に変えて、「思いやり」まで変化させていく方法を紹介します。
- 「与えすぎない」優しさのススメ~無理をしない人間関係の築き方
- アイデンティティを取り戻す
- 優しさを保つ秘訣は「小さな余白」~自分を見つめ直す時間を持つ
- 断る力を養う第一歩~「ノー」を言うテクニック
- 断った後が大切!罪悪感を持たずに前向きになる方法
- 「ありがとう」を自分に向けて~セルフトークで自己肯定感を高める
- 「他人ファースト」をやめる勇気~自分を優先する習慣づくり
- リラクゼーションの力~心と体を癒やすマインドフルネスのススメ
「与えすぎない」優しさのススメ~無理をしない人間関係の築き方
優しさは素晴らしい美徳ですが、与えすぎると負担になり、自分自身を消耗させる原因になります。
他人との健全な関係を築くためには、適度な優しさのバランスを保つのが重要です。
優しすぎる人は、他人に尽くしすぎて自分を後回しにしがちです。
これは、相手から好かれたいという無意識の欲求や、「断ると嫌われるかもしれない」という無意識の不安感からくる行動です。
しかし、このような関係が続くと、次第に自分の時間やエネルギーが奪われ、疲労感やストレスを感じるようになります。
さらに、相手にとっても「与えられるのが当たり前」と認識され、関係が一方的になりがちです。
長期的に見ると、双方にとって良い影響をもたらしません。
例えば、職場で同僚の仕事を、何でも、言われるままに手伝っている人がいるとします。
その人は最初こそ感謝されますが、次第に「彼に頼めばいい」という意識が他人に根付いていきます。
その結果、それが当たり前になり、逆にやらないと怒られてしまうようになります。
無理をしない人間関係を築くためには、「適度な優しさ」を意識することが大切です。
そのために必要なのは、「全員から好かれなくてもいい」「嫌われても良い」「好きな人もいれば、嫌いな人もいる」と考えるのが大事です。
まずは、あなたと他人は別の存在であり、他人から嫌われてもいいのであなた自身のアイデンティティを確立することです。
アイデンティティを取り戻す
アイデンティティとは、「自分らしさ」や「自分が自分であるという感覚」のことです。
たとえば、あなたが何が好きで、何が嫌いで、どんな夢や目標を持っているか、そういった自分の特徴や価値観がアイデンティティにあたります。
優しすぎるのは、周囲の人に合わせすぎてしまっていて、本当のあなたを見失っている状態なんです。
この「あなたらしさ」を大切にすれば、「他人は他人、自分は自分」という気持ちに徐々になっていきます。
そうなると、他人の目ばかり気にして疲れてしまうことが少なくなります。
あなたの本当の気持ちや考えを大事にするのができてきて、無理をせずに人と接することができるようになります。
その状態が「適度な優しさ」です。
本来、あなたはとても優しいので、少しくらい断ったり拒否したとしても、優しいレベルが高いので問題はないです。
自分のことを考えながら、相手の事も考えると、ちょうど良い加減になり、無理をしない人間関係をつくれるはずです。
つまり、無理をしない人間関係を築くためには、「自分を大事にすること」と「相手を思いやること」のバランスを意識することがポイントです。
それができれば、お互いが心地よくいられる関係を作ることができるでしょう。
すぐにはできないと思うので、具体的に次のポイントを心がけるとよいでしょう。
- 自分の限界を知り、それを超える要求は断る
- 相手の要望を全部聞き入れるのではなく、状況に応じて断る
- 自分のやりたいことを大切にし、自分のためにも使う
これらを実践することで、他人との関係を健全に保ちつつ、自分の心の平穏も維持することができます。
優しさは、自分にも向けることで本当の力を発揮します。
優しさを保つ秘訣は「小さな余白」~自分を見つめ直す時間を持つ
優しさを持ち続けるためには、自分自身に「小さな余白」を作ることが大切です。
「小さな余白」は、依頼を断ることで生まれます。
「小さな余白」を作って自分を見つめ直せば、心のバランスを保ち、相手の気持を察する余裕が生まれます。
まずは、重要度の低い依頼を、1回で良いので断ってみましょう。
断った後には、かならず時間があまるはずです。それが「小さな余白」となります。
優しすぎる人は、相手の気持と自分の状態を考えてないように見られます。何を言われても「はい」と、すぐにOKを出してしまいがちなんです。
その結果、他人に尽くすだけ尽くして、自分自身を犠牲にしがちです。
この状態が続くと、心身が疲弊し優しさが持続できなくなり、強者には優しさを見せ、弱者には冷たさを見せるようになってしまいます。
適度な「小さな余白」は心のクッションの役割を果たします。
他人に振り回されず、自分だけの時間を確保することで、ストレスを解消し、気力や体力を回復させることができます。
また、自分と向き合う時間を作ることで、他人に尽くしすぎていないか、自分の気持ちを無視していないかを振り返ることができます。
自分と向き合うためには、1日の終わりに10分だけ、日記を書く、瞑想するなど、自分の気持ちに集中することを行います。
このような小さな習慣を続けるだけで、日々のストレスが緩和され、自分自身を大切にする感覚が取り戻せます。
日記を書く方法
順天堂大学医学部の小林弘幸教授が推奨する「三行日記」がオススメです。
- よくなかったこと
- 良かったこと
- 明日の目標
それぞれ1行ずつ、寝る前に手書きで順番通りに、ゆっくり丁寧に書いていク方法です。(引用元:『三行日記』)
瞑想のやり方
- 座って目をとじる
- 深呼吸する
- 呼吸に意識を集中させる
難しいことは考えずに、吸う息と吐く息だけを感じるようにすれば、瞑想になります。
『頭を「からっぽ」にするレッスン』を参考にしてみてください。ビル・ゲイツ氏が「マインドフルネスを試してみたい人には、パーフェクトな入門書だ」と絶賛した本です。
一方、週末に予定をすべて空けて、自分の好きな趣味に没頭する時間を確保するのも効果的です。
仕事や家庭での役割を一旦手放し、完全にフリーな状態で、本来のあなた自身を見つめ直せます。
優しさを保つためには、「小さな余白」を意識して生活に取り入れることが重要です。
こうした取り組みによって、無理なく優しさを保ち、自分も他人も大切にする生活を実現できます。
優しさを持続するには、自分の心に余裕を持たせることが必要不可欠なのです。
断る力を養う第一歩~「ノー」を言うテクニック
断る力を身につけるためには、心や気持ちではなくて、断る経験積むのが大事です。
そのためには、何も考えずに断れる断り方を身につけることです。
断るテクニックは5つあります。
- 感謝をまず言う
- 自分のせいにする
- 短く簡潔に話す
- 事実を話す
- 大きな声でハッキリと言う
感謝をまず言う
なにはともあれ、感謝を伝えます。
通常は「できる」「できない」をすぐに伝えがちですが、まずは「ありがとうございます」「いつもお世話になります」など、感謝の言葉を言いましょう。
そのうえで断れば、相手の不快感は多少は少なくなるはずです。
さらに、話の最後には再び感謝を伝えて、「またお願いします」などと一言添えます。
なにかお願いされるたびにこれを繰り返せば、お互いに断りやすくなります。
自分のせいにする
断る理由を自分のせいにしましょう。
他の人のせいとか、会社のせい、物のせいにすると、あなたの評価が下がります。
さらに、具体的な理由をあげることで、断っても「まあ、仕方ないな~」というふうに思ってもらえます。
例えば、「ありがとうございます。でも、ごめんなさい。最近ちょっと体調を崩していて無理ができないんです」とか、「実は今、自分のスケジュールがいっぱいでお手伝いできないんです」というように、自分の事情を正直に伝える方法です。
このとき大事なのは、嘘や言い訳にならないことです。小さな嘘や言い訳でも、相手に違和感を与えてしまうと信頼を失います。
短く簡潔に話す
断りづらい時には、普通の人でもぐちゃぐちゃ何を言ってるのかわからないときがあります。
気持ちはわかりますが、逆効果です。
断るときには、シンプルにスパッと断るのが大切です。
たとえば、「ありがとうございます。でも、時間がないので、できません」とか「無理です。すみません。また次回お願いします」といった感じです。
相手も言い訳を聞きたいわけじゃなくて、できるかできないかを聞きたいだけです。
シンプルにズバッと言いましょう。
事実を話す
上でもちょっと触れましたが、事実を言うのが大切です。
嘘や言い訳を聞きたいわけじゃなくて、事実を知りたいだけなんです。
事実を言いながら、「申し訳ありません」のような感情を、事実と事実の間に挟めば大丈夫です。
大きな声でハッキリと話す
ぐちゃぐちゃ言い訳する人に限って、小さな声で何を言ってるのかわからない時が多いです。
断るときには、「できません」「無理です」というようなシンプルな答えを、大きな声ではっきりと伝えるのが一番です。
そうすることで、相手の時間も手間暇も節約できます。
断ることは決して相手を否定することではなく、できるかどうかを伝えるだけのことです。
断った後が大切!罪悪感を持たずに前向きになる方法
当然ですが、「ノー」と断った後に罪悪感を抱く必要はありません。
依頼やお願いは、本来、相手がするべき仕事をこちらにお願いしてるわけです。
相手も「誰かやってくれたらラッキー」とか「ダメ元でお願いしてみるか」といった気持ちでお願いしてるだけです。断ったからと言って、こちらが悪いと思う理由はありません。
でも、優しすぎる人は断った後に「迷惑をかけてしまった」「嫌われたのでは?」と考えがちです。
その根底にはやはり、「嫌われたくない」「いい人に思われたい」「優しいとおもわれたい」といった気持ちがあるはずです。
「優しい人」と思われたいという気持ちはわかりますが、それによって、あなた自身の仕事やメンタルに影響が出るようなら、断るべきです。
そういった意味で、断ることは自己防衛であり、必要な選択です。
たとえ罪悪感を抱いても状況は変わらず、自分を責めることで余計にストレスが増えるだけです。
むしろ、断った後の相手の態度こそが、あなたと相手の関係をはっきりさせる鍵となります。
断ったことで、嫌われたり距離を置かれるようになったら、そこまでの関係だったということです。
もっと言えば、体よく使われていただけの関係、つまりあなたは都合の良い人だったということです。
そういう関係の人は、あなたには何のメリットもなく、デメリットしかありません。
むしろあなたの時間や能力をただで使おうとしていた寄生虫なので、この際ですからスパッと切り捨てましょう。
そのうえで、自己肯定感を高めていくのが大事です。
「ありがとう」を自分に向けて~セルフトークで自己肯定感を高める
自己肯定感を高めるには、「ありがとう」と自分に感謝の言葉をかけることが効果的です。
自分を褒め、労い、認める習慣を作ることで、心の安定と自信を育むことができます。
優しすぎる人は、他人に優しさを注ぐ一方で、自分に対する労いや感謝を忘れがちです。
その結果、無意識に「自分は十分でない」という感覚を抱き、自己肯定感が低下してしまうことがあります。
「ありがとう」という言葉を自分に向けることで、自分の頑張りを認められるようになり、他人に頼られるだけではない、自分自身の価値を実感できるようになります。
このプロセスは、ストレス軽減やポジティブな思考の助けにもなります。
自己肯定感を高めるためには、自分に感謝の言葉をかける習慣を取り入れることが重要です。
- 日々の頑張りや成果を振り返り、自分に「ありがとう」と伝える。
- 鏡を使ったセルフトークで、前向きな言葉をかけ続ける。
- 小さな成功にも注目し、自分を褒める癖をつける。
毎晩寝る前とか、朝起きたときとか、なにかに付けてやっていけば、徐々にですが自己肯定感を高めていけます。
「他人ファースト」をやめる勇気~自分を優先する習慣づくり
同時に、他人を優先しすぎるのをやめましょう。
自分の価値観や願いに向き合い、自分を優先する習慣を作ることで、より充実した生活が送れるようになります。
優しすぎる人は、他人を第一に考えるあまり、自分を犠牲にしてしまいがちです。
その結果、疲労感やストレスが溜まり、最悪の場合、燃え尽き症候群に陥ることもあります。
他人ファーストをやめていくには、まずは口グセを辞めることです。
他人ファーストの人がよく言う口グセは3つあります。
- やっぱり
- どうせ
- 自分なんか
この3つの言葉を言ってることに気がついたら、心の中で、「今のナシ」と言って言い直しましょう。
かなり地道な作業ですが、次第に言う回数が減ってくるはずです。
それと反比例して自己肯定感は上がっていきます。
リラクゼーションの力~心と体を癒やすマインドフルネスのススメ
心と体を癒やすために、マインドフルネスは最適なセルフケアの方法です。
忙しい日常でも簡単に取り入れられ、リラクゼーションを通じてストレスを軽減し、心の安定を取り戻すことができます。
優しすぎる人は、常に他人のために気を配り、心身の疲労を抱えがちです。
その結果、ストレスが溜まりやすく、健康やメンタルに影響を及ぼすこともあります。
マインドフルネスは、今この瞬間に意識を集中させることで、心の雑念を解消し、リラクゼーションをうながします。
このセルフケア方法は、特別な道具や環境を必要とせず、日常生活の中で実践できるのが魅力です。
- 簡単な呼吸法でリラックス
1分間のマインドフルネス呼吸法を試しましょう。目を閉じて、ゆっくりと鼻から息を吸い、口から吐きます。呼吸に意識を集中させることで、頭の中の雑念を追い払い、緊張を和らげることができます。 - ボディスキャンで体の緊張を解放
床や椅子に楽な姿勢で座り、頭からつま先まで自分の体の感覚に注意を向けます。各部位を順番に感じることで、体のどこに緊張が溜まっているのかを発見し、それを意識的に解放していきます。 - 五感を使ったマインドフルネス体験
近くにあるものを1つ選び、それを五感で丁寧に感じ取ります。例えば、カップを手に取ってその重さや温度を感じ、飲み物の香りを嗅ぎ、ゆっくり味わいます。このプロセスは、心を今に集中させ、ストレスを解消する助けになります。
マインドフルネスを日常に取り入れることで、心と体を効果的に癒やし、ストレスフリーな生活を目指せます。
習慣化すれば、自分自身への優しさを取り戻す大きな力となります。
参考:マインドフルネス瞑想入門
優しすぎる人の育ちによくある悩みと解決法
- 仕事を押し付けられたら?
- 優しい人に向いてる仕事ってあるの?
- リーダーシップと優しさの関係
- 優しすぎる人が壊れたときの末路は?
- 過去に向き合うことで見つける優しさの理由
- スピリチュアルな視点の優しすぎる特徴
- 「優しすぎる」と言われたら?
- 優しすぎる人はめんどうくさくて嫌われる?
仕事を押し付けられたら?
仕事を押し付けられる状況を解決するには、1度でいいので、断ってみましょう。
「いつもやってくれてるじゃん」とか「え~、大丈夫でしょ」とか言われるかもしれませんが、聞こえないふりをして断ってみることです。
1度目は大変に勇気が必要ですが、2度3度と繰り返すうちに、あなたも相手も慣れてきます。
大切なのは、断るときには感謝の言葉を添えることと、断った分、あなたがやってる仕事の手を抜かないことです。
陰口、悪口を言われるかもしれませんが、自分の仕事さえしっかりしておけば怖いものはないです。
優しい人に向いてる仕事ってあるの?
優しい人に特別に向いている仕事はありません。というか、どの仕事でも向いています。
仕事で重要なのは、その人の能力やスキル、そして目指す目標への適性であり、優しいかどうかはまったく仕事には関係ないんです。
仕事は性格ではなく、課題解決能力や目標達成への意欲で成り立っています。
優しいからうまくいく仕事、優しくないからうまくいかない仕事なんてないです。
例えば、優しい刑事だと犯人がよく逮捕されるけど、優しくない刑事はダメなんてことなないですよね。取り調べが有利になる可能性はありますが。
優しさはコミュニケーションの中の1つの特性にすぎません。
仕事にはもっと大切なスキルやテクニック、メンタルがたくさんありますので、切り離して考えましょう。
リーダーシップと優しさの関係
優しさとリーダーシップは両立可能であり、むしろ優しいリーダーシップはチームの信頼と結束を強化します。
リーダーシップには指示を出す力だけでなく、メンバーを理解し、彼らの力を引き出す能力が必要です。
優しさを持つリーダーは、メンバーの心情に寄り添いながら、信頼関係を築き、チーム全体を良い方向へ導くことができます。
例えば、あるプロジェクトのリーダーが、メンバーの意見にしっかり耳を傾け、それぞれの得意分野を活かす役割分担を行ったとします。
このようなリーダーは、チーム全体のモチベーションを高め、成果を出しやすい環境を作ることができます。
一方で、厳しさも適度に持つことで、リーダーとしての信頼も高まります。
優しさを持ったリーダーは、チームの信頼を得ながら、成果を上げる力を発揮できます。
支配型ではなく、サーバント型リーダーシップを磨くことで、組織の成功を導けるでしょう。
優しすぎる人が壊れたときの末路は?
優しすぎる人は、自分を犠牲にすることで心身のバランスを崩し、最悪の場合、燃え尽き症候群や深刻なメンタルヘルスの問題に陥る場合があります。
そういった末路にならないためには、早めにセルフケアを取り入れるのが重要です。
優しすぎる人は、他人を優先し続けることでエネルギーを使い果たしてしまいます。
特に、過剰な期待に応え続けたり、断れない性格が強い場合、自分の心の叫びを無視してしまいがちです。
結果として、心身ともに疲れ切ってしまう状態になることが少なくありません。
優しすぎる人が壊れる原因は、自分を犠牲にし続ける生活習慣と、他人に過剰に期待される環境にあります。
しかし、セルフケアを取り入れたり、自分の時間を優先する勇気を持てば、その末路を避けられます。
優しさは美徳ですが、自分を守りながら周囲に配慮する方法を学び、アイデンティティを取り戻すのが大事です。
過去に向き合うことで見つける優しさの理由
優しすぎる性格の背景には、幼少期や過去の環境が深く関係していることが多いです。
過去に向き合い、原因を理解することで、優しさの本質を知り、自分を守りながら他者と関わる方法を見つけられます。
優しすぎる性格は、上述したように、成長過程での経験や周囲からの影響によって形作られます。
繰り返しになりますが、幼少期に厳しい家庭環境で育った人は、親の期待に応えるために「良い子」でいることを学びます。
過剰な保護や過干渉を受けると、自己主張を抑える習慣が身につき、他人を優先する性格になる傾向があります
ネグレクトや愛情不足を経験した人は、他人に愛されるようと思って必要以上に優しさを振りまくことを無意識のうちに選ぶ傾向にあります。
こういった傾向は、あなたが悪いわけじゃないです。あなたの親だったり家庭が悪かっただけです。
だったらそこにしがみつくのではなく、過去は過去として切り離して考えて、今から再スタートする気持ちでいるのがとても大切です。
過去に向き合い、自分が「なぜ優しすぎるのか」を理解して、一つずつ手放していけば、あなたらしい優しさを取り戻せます。
スピリチュアルな視点の優しすぎる特徴
スピリチュアルな視点では、優しすぎる人は高い共感力(empathy)と繊細なエネルギーを持つ「エンパス(共感者)」だと言われています。
エンパスとは、日本人の5人に1人の割合で存在すると言われていて、周囲の影響を受けやすいので生きづらさを感じてる人が多いです。
これは特別な能力でもなんでもなく、多かれ少なかれ誰しもが持ってる気配りとか思いやりと言ったもので、他人よりも優れいているだけです。
相手の気持ちやエネルギーを受け取りすぎると、自分の感情と他人の感情を区別できなくなり、自分自身が消耗してしまうのは当然です。
簡単に言えば、気配りのし過ぎで疲れてしまってるだけなんです。
なので、難しいかもしれませんが、逆にそれを利用して楽しんでみてはどうでしょうか。
どういうことかと言うと、相手の気持や想いを理解した上で、「拒否したらどうなるのか?」を観察するんです。
その時に大事なのは、第三者的な俯瞰してる感覚であなたと相手を観察することです。
昆虫とか動物を使った実験だと思って、今まですべて受け入れてきたものを拒否した場合に、相手はどうなるのかを見てみるというイメージです。
そうすることで、徐々にですが、すべてを受け入れるというひとつしかない選択肢の幅を広げていけます。
「優しすぎる」と言われたら?
「優しすぎる」と言われることは、あなたの性格や行動に対するプラスの評価ですが、「なんでそこまでするの?」といった意味も含まれています。
裏を返せば、「そんなところまでは、やらなくてもいいんじゃない?」と他の人は思ってるということです。
つまり、そこまでやらなくても、嫌われないし、何も言われることはないってことです。
あなたがすべてを受け入れて心身ともに疲れてるときには、受け入れるレベルをちょっと下げてみてはどうでしょうか。
逆に、今のままでも問題なければ、その「優しすぎる」は仕事でも恋愛でも武器になりますので、続けていくのをおすすめします。
ただし、その「優しすぎる」ということで誰かに迷惑をかけてたり、時と場合によってレベルが違っていたら、優しすぎる程度を控えめにしていきましょう。
それが、長続きする優しさを築く鍵です。
優しすぎる人はめんどうくさくて嫌われる?
優しすぎる人は「めんどうくさい」とか「嫌われる」と、良く言われます。
相手にも負担を与えてしまうからです。
人は、優しくされたら同じくらい優しくしなきゃいけないと感じる生き物です。返報性と言われるものです。
でも、あまりにも多くの優しさをもらったら、自分から優しさを返すのが面倒に感じたり、あなたの優しさを優しさだと感じなくなってしまいます。
だから、優しすぎるのは自分にも相手にも良くないんです。
たとえば、あなたが友達に毎日お菓子をプレゼントしていたとします。
最初は友達も「ありがとう」と喜びますが、それが何度も続くと、だんだん「何かお返しをしなきゃ」と感じるようになります。
お返しがプレッシャーになってしまい、「もうあまりもらいたくないな…」と思われてしまいます。
もしくは、あなたのことをATMとか、あなたのものは私のものみたいに思われます。
親戚の叔母さんにもよくあるパターンですね。
やはり、度を越した優しさはプレッシャーとか負の感情になりやすいです。
相手のためにと思っている行動が、実は相手にストレスを与える場合もあるというのを憶えておいてください。
解決策は、何度も失敗して経験していくしかないです。
全世界の人に愛される人はいないように、誰にも好かれようと思わないことです。
今までとは違うことをやって、もしも誰かに嫌われたとしても、それはそれで仕方ない、良い経験だったと思って次の人と接する気持ちが大事です。
優しさはあなたの大切な魅力ですが、自分と相手を同時に大切にする方法を、何度も繰り返し練習して身につけていきましょう。
まとめ:優しすぎる人の育ちと性格形成の背景
- 厳しい家庭環境で親の期待に応え続けてきた経験がある
- 過剰な保護や干渉の中で「良い子」であることを求められた
- 感情表現を否定され、本音を押し殺して育った
- 周囲の評価や承認を得ることを優先してきた
- 自己表現を恐れ、自分の感情や意見を抑える習慣が身についている
- 幼少期に十分な愛情を受けられず承認欲求が強くなっている
- 親のルールや価値観に縛られ、自分の意思を持てなかった
- 他人に優しくすることでしか自分の価値を感じられない
- 社会的に「和を重んじる文化」が性格形成に影響している
- 人間関係をスムーズに保つために自分を犠牲にしている
- 他人の感情や状況に敏感で共感力が過剰になりがち
- 自分よりも他人を優先する行動が無意識に染みついている
- 幼少期の体験から失敗や叱責を極端に恐れる傾向がある
- 「優しい人」というイメージを保つために無理をしがち
- 自分を否定する思考が強く、自己肯定感が低い状態である